ASEAN諸国におけるハリナシバチの分類学, 生態, 伝統的利用と製品開発に関するワークショップ
世界には500種類以上のハリナシバチの種類がいると言われているが、そのうち東南アジアでは50種類以上が確認されている。ハリナシバチは、受粉媒介者としても、蜂蜜やプロポリスの生産資源としてしても非常に重要な昆虫である。もともとハリナシバチ種は熱帯雨林が生息地であり、この種の持続的な有効利活用は、森林地域に住む地域住民の生計や、森林保護に貢献すると考えられている。
近年ハリナシバチの高付加価値産品が次々と開発されており、それらのもつ抗がん作用や抗老化作用は研究者や民間企業の注目を集めている。ただアメリカやオーストラリアに比べて、ASEAN域でのハリナシバチの研究はまだまだ発展途上であることから、このワークショップではこれからのハリナシバチの利活用に興味がある研究者同志を繋ぎ、研究者と民間企業の橋渡しを意図している。
インドネシア、マレーシア、タイ、ブルネイなどの研究者の招待講演を予定しており、研究者だけではなく政府関係者や民間企業などASEAN地域からハリナシバチに興味のある参加者の間で、広く共同研究や情報交換、共同製品開発などのネットワークが立ち上がることが期待されている。